きょうは10月1日です。
おとなはすぐに「もう10月か!ことしもおわりだね!」と言います。
ふしぎです。「まだ3か月もあるし、ぜんぜんおわりじゃないんだけど!」とぼくは思います。
きょうが12月1日ならまだわかります。
「それでもまだ1か月もあるのに!」とぼくは思います。
それなのに、おとなはまだ3か月もあるのに、「もうことしもおわりだね!」と言います。
ほかのおとなも「ほんとにねぇ。あっというまだわ!」と言います。
でもここで「おくさん、まだ3か月もありますわよ。」と言ってはいけないのです。
そんなことを言うと、おとなはわらいながら「おとなになると1日1日があっというまなのよ〜じかんのながれがね、はやくなるのよ!」とえらそうに言ってきます。
「それはおとなになったせいだからなのか?あなただけではないのか?」とぼくは聞きたくなります。
でもそれを言っても「あなたはこどもだからわからいのよ。」とぼくにはどうしようもできないりゆうでわらわれます。
だからぼくも「あなたが1日1日をたいせつにすごしてないからではないですか?スマートフォンに1日のはんぶんをすいとられているからではないですか?ほんとうは1日1日はまったくちがう色なのに、同じようなまいにちだときめつけてるからではないですか?」と言いたくなります。
だけど、それは言いません。きっとぼくもおとなになったらまいとし2月がおわるころには、「もうことしもおわりやなぁ!このまえまでお母さんのヨウスイにひたってたのにぃ!」と言ってビールをのまほしているだろうなぁと思うからです。
だから、ぼくは「もう10月ですね。ことしもおわりですね。」と言われたら、「そうですね。ことしはとくに、ほんとうにあっという間ですね。」と言います。これがおとなになるということです。

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