2022年5月6日。
今日はイラン出身の友人の誕生日パーチーとやらに招待して頂いた。所謂「サプライズパーチー」というものらしく、本人には我々が集っている事は内密にというパーチーだ。何故サプライズにする必要があるのか、先ず何故人は誕生日にパーチーを開きたがるのかということは所謂「インキャ」の小生には一生解くことのできぬ難問である。
更に困った事に、少し残念な出来事があってしまい、誕生日パーチーの主役の本人が外出したくないと言っているという始末。勿論、本人は悪くない。サプライズであるが故、友人が集っている事など知る由も無いのだから。
そんな事もあり、あまり気乗りしない陰鬱とした気分で会場のレストランに到着。ドナウ川が綺麗に見えるレストランだ。

すると、此処で更に困った出来事が。パーチーの会場は屋上のバーの予定だったのだが、何らかの予約の手違いで屋上ではなく、1階しか予約できていないとのこと。
気弱で英語が喋れない小生は何も言うことなどできないのだが、同パーチーに参加するイラン人がクレームを捲し立ててくれ、レストランのマネージャーと名乗る人と話し合いに。レストラン側のミスだったのだが、屋上は満席なので席を空けられず…という事でお詫びにスパークリングワインを3本貰うことに。
然し、誕生日の主役は酒を飲めない。どころか今回のパーチーの参加者の半分は酒を飲めない。という事で最終的に小生はわんこそばの如く、スパークリングワインをガブガブと飲むこととなったのであった。非常に美味しいワインだったのだが、暫くスパークリングワインは見たくないという程には飲んでしまい、今もスパークリングワインの写真を見て顔を顰めながらこの日記を書いている次第である。

誕生日パーチーの主役は、最初こそ少し元気が無く涙も見せていたものの、徐々に回復してきたようで笑顔が増え、安心した。小生もこちらに来てから何度も落ち込む事があったので、彼女の気持ちはよくわかる。何か気の利いた事の1つでも言えたら良かったのだが、英語もろくに喋れない小生は、ひたすらスパークリングワインを飲むことしかできなかった。
ともあれ、我々は誕生日ケーキをいただく。この誕生日ケーキは彼女のお母様が作ったそう。とても美しく、甘みの加減がちょうど良く、非常に美味しかった。

そして「lecso(レチョー)」という恐らくハンガリー料理をいただく。ミネストローネのようなシチューのような野菜を煮込んだ料理で、非常に美味しかった。

友人にプレゼントを渡し、無事に会はお開きに。彼女の人生に幸あれと心から願う。

さて、普段の小生であればここで確実に家に帰るのだが、この日はかなり酔いが回っていた事もあり、友人2人に付いて更にもう1軒飲みに行くことにした。
たどり着いたのはクラブのようなお店。遂に小生もクラブデビューかと内心ほくそ笑んでいたのだが…

気づけば、踊り狂う若い男女を肴に隅っこでノンアルコールビールを飲み、踊るどころか誰1人とも話さない脅威のアラサー童貞の意地を見せつけていた。
そして知らない男とディープキスをしている友人を曖昧な表情で眺め、そそくさと帰宅する普段通りの小生であった。
やはり人間、海外に来た程度では何も変わらないのだなと実感し眠りについたのであった。
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